新築なのに収納が使いづらい?「しまいたいモノ」から考える後悔しない収納計画
「せっかく新しい家を建てるなら、すっきり片付いた暮らしを送りたい」というのは、多くの方が抱く願いですよね。そのため、間取りを考える際に「とにかく収納をたくさん作りたい」と希望されるお客様はとても多いです。しかし、実際に暮らし始めてから「思ったより使いづらい」「結局、部屋にモノが溢れてしまう」と後悔されるケースも少なくありません。実は、収納の使いやすさは「広さ」や「数」だけで決まるわけではないのです。今回は、数々の家づくりをお手伝いしてきた私たちウイングホームが、後悔しないための収納計画の考え方をお伝えします。
「どこに、何を、どうしまうか」を具体的にイメージする
収納計画で最も大切なのは、図面の上で「収納スペース」と書かれた四角い枠を増やすことではなく、そこに「何をしまうか」をあらかじめ決めておくことです。どんなに広いウォークインクローゼットを作っても、中に入れるモノのサイズや出し入れする頻度と合っていなければ、デッドスペースが生まれてしまいます。
例えば、以下のようなポイントを事前に整理しておくだけで、使い勝手は劇的に変わります。
- 日常的に使うモノ:掃除機やティッシュのストックなど、毎日〜週に数回使うモノは、出し入れしやすいリビングの近くや動線上に配置する。
- 季節モノ:扇風機や雛人形、スノーボードなど、特定の時期しか使わないモノは、寝室のクローゼットの奥や小屋裏など、少し離れた場所にまとめて保管する。
- 外で使うモノ:ベビーカーやアウトドア用品、洗車グッズなどは、室内に持ち込まずに済むよう、玄関まわりや土間収納にスペースを確保する。
このように、暮らしの動線とモノの「定位置」をセットで考えることが、散らからない家づくりの第一歩になります。
「奥行き」の深すぎる収納が使いづらさを生む理由
「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、収納の奥行きに関しては、深すぎることがかえって使いづらさを招く原因になります。奥行きが深い棚に小さな日用品を並べると、手前にモノを置いてしまい、奥にあるモノが見えなくなって取り出しにくくなるからです。
棚の奥行きは「しまうモノ」に合わせる
暮らしやすさを大切にする間取りの工夫として、収納するモノに合わせた「ちょうどいい奥行き」を意識することをおすすめしています。
- 奥行き30〜45cm:本や書類、取扱説明書、薬箱、文房具、洗面所のタオルや洗剤ストックなどに最適です。一目で見渡せるため、ストックの買い過ぎも防げます。
- 奥行き60cm前後:ハンガーに掛けた洋服を収納するクローゼットに最適な寸法です。これ以上深いと、手前のスペースが余ってデッドスペースになりがちです。
- 奥行き80〜90cm:布団や衣装ケース、季節家電など、大型のモノをしまう押し入れサイズです。この深さの収納を作る場合は、キャスター付きの収納ケースを活用するなど、奥のモノを引き出しやすくする工夫が必要です。
「とりあえず」で作る可動棚や扉の落とし穴
「後から高さを変えられるように、全部可動棚にしておけば安心」と思われるかもしれません。確かに可動棚は便利ですが、すべての収納を可動棚にするとコストが上がってしまいます。また、実際に入居してみると、棚板の高さを一度も変えないまま暮らしているというご家庭も意外と多いものです。
また、収納の「扉」についても慎重に考える必要があります。狭い通路に開き戸の収納を作ってしまうと、扉を開けたときに通路を塞いでしまい、出し入れが億劫になることがあります。あえて扉をつけずにロールスクリーンで隠せるようにしたり、オープンな棚にしてお気に入りのカゴで整理したりする方が、使いやすくてコストも抑えられるケースがあります。必要なところにはしっかりとお金をかけ、工夫でカバーできる部分は引き算をしていくことが、予算内で理想の家を叶えるコツです。
まとめ
使いやすい収納とは、ただ広い空間のことではなく、家族の生活動線に寄り添い、しまいたいモノがストレスなく出し入れできる場所のことです。図面を見る際は、そこに暮らす自分たちが「何をどこに片付けるか」を一度想像してみてください。まずは、今お持ちの荷物の量や、新居に持っていきたい大切なモノをリストアップすることから始めてみませんか。
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